「興味・関心」からとらえ直す発達支援

 


■6月12日

~就学前編:発達を見守る「目」と暮らしのヒント~

 

 昨今、療育系や知育系のサービスも増えてきており、また子育てや発達に関する情報もより手に入りやすくなっています

 一方で、ともすれば子どもに「させる」「やらせる」発想に陥りがちです。また、良かれと思っての一方的で過剰な声掛けもよく見受けられます。口の出しすぎや手の出しすぎは、かえって子どもの拒否行動を生みやすく、自発性を損ね、結果的に子どもにも親にも大きなストレスになってしまいます。

 能力的に「できるかどうか」も重要ですが、興味や関心による「やりたいと思えるかどうか」や周囲の環境が「本人に合っているかどうか」は、それ以上に重要といえます。とりわけ、子どもの興味や関心がどこに向いてどう広がってきているのかは、子どもの行動や情緒のあり方を理解する上で大変重要です。その手掛かりやヒントはご家庭の中にこそ多いでしょう。そして、興味や関心を含め子どもの発達や成長をとらえ見守る「目」は、ご家庭の中でこそ有用となるでしょう。

 見通しなど視覚的な提示の重要性、発達特性に応じた環境作り、「一人遊び」の重要性、遊び方やその変化からの発達特性のとらえ方、発語を育むかかわり方、自発性を育む選択制と予告制、親にこそ必要な「自分時間」、そして就学に向けての読み書き準備等々も含め、お話させていただきます。


■7月17日開催

~学齢期編:ストレスマネジメントと学習のコツ~

 

 就学後は、ともすれば療育や発達支援のサポートが薄くなっていきがちです。一方で、読み書きによる教科学習が始まり、かかわる人や求められるルールも増え、ストレスを抱えやすく周囲との軋轢も増えやすくなります。つまり、むしろ就学後こそ、周囲の適切な理解や配慮が重要となります。

 学校であれご家庭であれ、求められる約束事やルール(=外部ルール)が増え、自分がしたいこと、自分がしたいやり方やタイミング(=マイルール)が必ずしも通用しなくなります。それが大きなストレスの元にもなります。こうした外部ルールとマイルールの間でどのように折り合いをつけていくか。そこが最も重要なポイントの一つになります。

 行動面にせよ学習面にせよ、やはり子どもの興味や関心がどこに向いてどう広がってきているのかが大きな手掛かりになります。周囲の物事や外部ルールを本人の興味や関心にいかに引きつけて考えられるか。ここはアイデアの出しどころで、ご家庭での日々の生活にこそヒントが多いでしょう。

 発達の段階や特性に応じた学習の進め方も大変重要です。聴覚的認知、視覚的認知、音と文字との一致、書字における目と手との協調運動イメージ、(興味や関心にもとづく)学習における動機づけ、わからない時の対処の仕方等々、学習に必要な機能分析にもとづいた具体的な手立てが重要になります。

 見通しなど視覚的な提示の重要性、視覚的なツールを活用したやりとりの促進(気持ちのカードや筆談など)、ストレス分析にもとづく行動支援や環境作り、興味や関心を活かした学習支援(教材の工夫やアプリ含め)、読み書き能力の日常的な活用(スケジュールやメモなど)、学校とご家庭でのギャップの理解の仕方等々について、お話させていただきます。


【講師】

 

生涯発達支援オフィスことばラボ 代表

言語聴覚士
古山 慎治 先生

・新潟県新潟市(旧 新津市)生まれ
・大阪工業大学 工学部 経営工学科 卒業
・北陸先端科学技術大学院大学 知識科学研究科 知識システム

 基礎学博士前期課程 修了
・多摩リハビリテーション学院 言語聴覚学科 卒業
・新座志木中央総合病院リハビリテーション科 常勤

(2008年5月~2016年3月)
・2016年生涯発達支援オフィス ことばラボ 開業



【開催詳細】

就学前編:発達を見守る「目」と暮らしのヒント

日時:2021年6月12日(土)19:00~21:00

参加費:3,300円(税込み)

Online Community 会員は1,000円OFF

 

学齢期編:ストレスマネジメントと学習のコツ

日時:2021年7月17日(土)19:00~21:00

参加費:3,300円(税込み)

Online Community 会員は1,000円OFF

 

全てオンライン(Zoom)開催


※参加費のお支払いは全てPayPal決済となります。

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